K邸リフォーム
千葉県の、とある個人邸のリフォームである。
遠距離ではあるが、ご縁があり引き受ける事になった。
転勤により、しばらく滋賀県でお住まいになっていたご夫妻が、
もとのお住まいに戻られるのを期に、ご子息も皆独立された後、
ご夫妻の生活をゆったりと過ごす空間を造る目的で、計画がスタートした。
施主の要望を聞いている中で、「水周りを明るく」、
「キッチンを使いやすく」、「リビングを広々と」といいう3つの
コンセプトが固まってきた。
その中で今回は、当初建築時の、玄関から水廻りと2階への階段のある
廊下を通ってからリビングへアプローチするという一般的な動線を、
プランの変更によって、玄関から直接大空間のリビングへアクセス
してもらい、リビングから以前の廊下部分へと移動するような
ストーリーを提案してみた。これにより、パブリックであるリビング
部分と、プライベートな水廻り、寝室部分というエリア分けが実現したと思う。
そして今まで廊下に面して閉ざされていた水廻りを半透明なスライドドアで開放
する事により、明るくなった水廻りからの光を取り込んで、廊下部分を明るい前室
として機能させるようにした。
キッチンについては夫婦二人で作業してもゆったりと動くことが出来る通路寸法となっている。また小柄な奥様の使い勝手により、
流し上の吊戸棚位置を通常より思い切って低くしてあるのだが、
使いやすいものになったと思う。